全く売れなかった音ゲーで、タップダンスを題材にしているが内容はかなり普通。

音ゲーのシステムとしてはCytusのような画面内タップと、初音ミクDIVAのような画面内のいたるところからノートが出てくるような感じで取っ付き易い。
押すノートの種類はあるにしろ、やることはタップかスライド操作なのでCytusが遊んだことのある人なら説明書やチュートリアルはいらない。

見るからに低予算作品という感じで声優ボイスなどは一切なし。
題材というかタイトルもタップダンスというダンスに興味のない人からはいまいちぱっとしないタイトルが付いているのも気になるが、いざプレイしてみれば悪くない出来。

収録曲は３０曲、難易度はイージー、ノーマル、ハード。

ゲームシステムは悪くない。
判定は甘めで割りと適当に押してもグッド以上の判定が出るが、ハイスコアを目指す、高ランククリアを目指すなら適当には押せない程のそこそこバランスが良い判定だと思う。ハードの鬼畜譜面も「クリアならそこそこやれば何とかなるがCランクから上にするには要練習」という感じ。また閉幕などの失敗が続いた場合の強制終了システムは無いので初心者でもプレイしやすいのでは。事実ストーリーの中盤までは音ゲー経験者ならほぼ最高ランクを取れそう。...続きを読む › br />
ゲーム内容は薄い。
ストーリーモードはクリアまで１時間〜２時間ほど。ただ音ゲーは好きな曲で遊んで極めることこそ重要だと思うので、この辺はどうでもいい気がする。というかストーリー＝チュートリアルという考えで間違っていない。

ゲーム的やりこみ要素は皆無。
ロック曲のオープンなどの要素はストーリーをクリアするだけで大体終わるし、買い物などの要素はなく、実質トロフィー集めがやりこみ要素となっている。鬼畜譜面をほぼ完璧にクリアするトロフィーなどがあるので遊びこむ必要こそあるが、ゲーム的に開放していくような要素は殆ど無い。

ゲーム上の問題点。
Cytusも画面内タップだが、あちらはガイドラインが表示されるため、ノートが指で隠れていても輪郭さえ見えていればタップできるが、こちらは初音ミクDIVAのように上下左右から出現する上ガイドラインが出ないためややタイミングがわかりづらく、指で隠れてしまう位置は極端に難しくなる。
ただ先ほども書いたように判定自体は甘いのでそこでバランスをとっている感じか。

それでもサクッと遊ぶ分には悪くない出来。
本作で遊ぶまでタップダンスに興味はなかったのだが、遊んでみるとタップダンスと音ゲーの相性の良さは感じた。というかタップの音、スラップの音が小気味良くタッチに作用している。タップダンスを楽しむための曲と、音ゲーのための曲もいくつか入っており、トランスやテクノのような曲も入っている。ストーリー以外の楽曲はバックスクリーンに表示される映像が同一であるため視覚的な面白さはないが、それでも音ゲーとして楽しむなら曲自体は良いのが揃っているし、ロード時間もかなり頑張っていると言える。

フルプライスではない。
評価できるところも多く、全くタップダンスに興味のなかった自分でも楽しめたのだが、とにかく値段が高い。
おそらくヒデボー氏にほとんどの開発費を使ったのではないかと思うほどで、特典映像に収録されている本人のタップダンスビデオは初めて見て感動するほど良かったのだが、ゲームとしてみればどう考えてもフルプライスのゲームではない。
ダウンロードで1,000〜2,000円くらいだったらという感じの内容で、さくっとプレイしたい人向けの簡単な音ゲー、というか類似タイトルのCytusのほうが曲のバリエーション、参加アーティストなども多いのでそちらに勉強してもらいたかったと言いたい。

ゲーム自体はそこそこ楽しめたので、星は3に近い4か4に近い3という感じ。