第3次スーパーロボット大戦Z 天獄篇
中央値: 52 Amazon点数: 2.8
スコアーボード
標準偏差 22.15 (難易度) 1.90 mk2レビュー数 10ユーザーレビュー
(デフォルトは中央値近順)オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 5pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
82pt
GOOD!
通常、ゲームにはBGMとシナリオに期待をする自分ですが、今作の見所はやはり戦闘アニメでしょう。
時獄篇では芳しくなかったものもブラッシュアップされており、天獄篇で新たに追加された武器はどれも納得の出来栄え。
シナリオも、二つの地球を股にかけ、終盤は第3次α以来の、銀河系中心部へと進むというスケールの大きさ。また、完結編だけあって、版権、オリジナル問わず、多くのキャラクターが実際に登場しています。初代Zからプレイしている身としては、懐かしさとわくわく感を強く覚えさせられるものとなっています。
ガンダム関連は見事に充実。また、レーバテインやチェインバー、バスターマシン7号など、新規参戦のユニットはどれもストーリー、ユニット能力ともに優れており、ファンとして喜ばしいものでした。
本作ならではのシステムも見逃せません。
新たな技能である「戦術待機」は、攻め一辺倒であった昨今のスパロボの戦術に一石を投じたもので、これを使用することにより、いわゆる待ちの戦術を楽しむこともできるようになっています。他にも、新たに参戦したロボット、パイロットや、Dコマンドと言うオリジナルコマンドなど、完結編で披露するにはもったいないほどの充実した要素が見られます。
BAD/REQUEST
シリーズものの宿命なのですが、やはり途中で降板した参戦作品が惜しいという現実があります。今作はランドも序盤から使用可能なのですが、彼と絡むキャラクターは少ないため、もったいなさを強く覚えました。
また、前作とは反対に、オリジナル敵組織との戦いが多くなっています。個人的にはそこまで気になりませんでしたが、オリジナルが好きでない人はもしかしたらきついかもしれません。
COMMENT
スパロボのシリーズ完結作はこれで5作目ですが、過去にプレイした4作以上の迫力あるストーリーとアニメーションを存分に堪能させていただきました。
プレイ動機はやはり、シリーズの最後を見届けたいというのと、スパロボだからというのがありますが、そちらに対しての満足感も十分でした。
スパロボシリーズはやはり、自分の好きなロボットを鍛え上げて戦場を駆け巡るカタルシスこそが魅力ですが、本作もその例に漏れない作品でした。
Amazonレビュー
レビュー者: 匿名スパロボユーザー レビュー日: 2016-09-03ですので、改めてこのゲームの所感を各項目ごとに述べていこうと思います。
【シナリオ】
”謎の帝国に支配された地球を解放する”という目的の下に次々と仲間が集まり、何度も敗北を経験しながら戦いを重ねていく姿は中々見応えがあり、面白いです。また、(内容の是非はともかく)断絶感が強かったZ1とZ2の世界(物語)に繋がりを持たせ、一貫した流れを作っている点もよくできています。
しかし、こういった点を全て台無しにする位に、オリジナル勢力がしつこく,ヘイトを稼いでいる為、これを許容できるか否かで本作の評価は大きく変わってくるでしょう。
最終話~EDまでは,スパロボらしい盛り上がりと大団円で終わるのですが、Zシリーズを追ってきた人間からすれば、それまでの過程が退屈で冗長,かつ既視感に溢れている為、1度クリアすれば十分、というのが正直な所です。
【BGM】
参戦作品数の半分以上が第2次Zのアレンジ流用で新鮮味がなく、聞き飽きたリズムばかりでウンザリします…。
しかし、今作でカスタムサントラ機能がさらに強化され、全武器の専用BGM設定,インターミッションやイベントBGMの変更まで出来るようになったので、この機能で満足する人も多いのではないでしょうか?
【システム】
細かい変更点は以下の通りで、各所に手が加えられ、UIの向上が図られています。
・新タッグコマンド「ブーストダッシュ」
⇒広いマップに散らばる敵への接近、低移動力ユニットの補助、あと数マス足りない時の後押し、など様々な局面に応用でき、タッグテンションの
溜まり易さも相まって非常に便利。
・ルート分岐,合流時に、参入or離脱ユニットの表示や武装追加、性能向上したユニットを一括して教えてくれるようになった。
・タッグテンションが攻撃以外の行動をしても低下しない。
・右スティックの左右入力により、上部の会話ウィンドウを画面下部に移動できる。(PS3版の読み難さへの対策)
・テキストの早送り機能がワールドマップ画面に移行しても停止しないように改善された。
・戦闘シーンでのボイスが戦闘アニメより優先して読み込まれるようになった。
(○ボタンの早送り時に,グレートノットパニッシャーの青山の声が省略される事がないーーが、戦闘アニメの前半が省かれないので,ビッグバンパンチ等台詞が長い 技の早送りが無意味に…)
しかし、終盤に入ると異常な固さを持つ兵士がわんさか出てくるので、必然的に火力&効率重視のバランスになり、
”マルチアクション+マップ兵器”を使った戦法に偏りがちな所はあまり変わっていません。
【その他】
<良い点>
・前作よりもイベント専用の1枚絵が大幅に増加した。
(例えるなら、前作のアクシズ落下場面のイメージイラスト等を指す。
この新規で作られたイメージイラストが随所の再現シナリオに使われており、より没入感が増している。
2Dマップやテキストだけでは分かり辛いシーンの補強の役割を担う部分もある。)
・終盤の敵オリジナルの一般兵が無言で戦うタイプではない
(台詞が「…」しかない敵と戦う退屈さが軽減されている)
・SRポイント取得条件の多様化
(「~ターン以内に敵を全滅」「~ターン以内にクリアする」という条件ばかりではなく、「タッグテンションMAXかつ敵を○機以上撃墜する」
「マップ兵器で敵を○機以上撃墜かつ×が敵を○機撃墜し、~ターン以内にクリア」 など複雑なものが増え、よりシミュレーションゲームの側面が強くなった)
・普通なら終盤や隠し要素限定で加入するユニット,パイロットを、長期間使用できる
(evolのジン,カグラ,クレア、マクロスFのブレラ、Zガンダムのフォウ、逆シャアのクェス,シャアなどがこれにあたる。
さらに、グレンラガンの”アレ”も前作の倍以上の話数で運用可能。)
・「もし逆シャアのアムロとシャアが和解したら…」というif設定で共闘する2人が見られる
(Zシリーズならではの独自設定で、互いに良き理解者となっている姿は非常に感慨深い。)
<悪い点>
・マップ演出が簡素で、パターンも少ない
(唯一進化したマップ演出は、時空振動のエフェクトのみ。 他はZ2と同じスフィア発動エフェクトの色違いである。また、爆発エフェクトの使い回しも多い。
攻撃を受けている時,敵に弾かれた時,施設の破壊,撃墜時、など全て同じエフェクトで表現されるので、臨場感が足りず、チープな感じが拭えない。)
・時空振動設定の乱発
(版権作品の様々な兵器,場面に「時空振動」の設定が取り入れられ、ワープや空間転移の類でもこれで済まされている。
とにかくスケールを大きくする目的で使われている節もあり、時空が云々を全てこの設定で片付けている印象が強い。)
・隠し要素の少なさ
(恒例の生存フラグ,隠しパーツ等は一応用意されているが、隠しキャラ,ユニット自体は前作で見たものばかり。
Z1にあった長期の隠しルートやBADエンドへの分岐もない。)
・ファイヤバグの顛末
(残虐非道でアイドル好きな特殊部隊、というギャップがいい味を出していたのに、
時獄篇では完全にふもっふのギャグ要員,天獄篇ではDLCに触れないと次第にフェードアウト、といくらなんでも扱いが適当すぎる。
せっかくZ2の主人公と関わりのある組織なのだから、前篇で退場させるか、新リーダーを迎えたファイヤバグの騒乱を本筋と絡めて完全決着を 描くとか、もう少し丁寧に扱って欲しかった。)
・スラングやネットネタの多用
(前作より少なくなったが、相変わらずキャラクターに言わせている感が強く、不自然に感じる。
≪ツルペタ、パンイチ、シスコン、マザコン、死亡フラグ、草食系、スタメン、マジギレ×2+マジ切れ×1、老害≫…)
・くどい上にシリアスをぶち壊すムッツリネタ
(以前は、ストーリー上のネタ、主人公のキャラ付として「ムッツリ」という言葉がしつこい程使われていた。
しかし、今作は前作より増して会話テキストでのゴリ押しがひどく、まるで緊張感がない。
-敵幹部との戦闘でも ムッツリ認定、主人公への激励や死ぬ時でも ムッツリ の単語を入れる (スナンパーズネタも同様)
-台詞の中でムッツリの単語だけ異常に浮いている
このセリフとか↓
”アルト「ああ…。あの ムッツリ した横顔を見てると、何か放っておけなくなる」”
-1話に6回もムッツリの単語を使うシナリオがある
-41話を過ぎると全く使われなくなるが、それまでの「ムッツリ」の使用回数は、各ルート分岐の総計で 平均40回以上。
具体的なデータを挙げると、全ルート通してフルメタル・パニック!が中心だと 45~47回、ガンダム系が中心の場合は 36~38回、も使っている )
・撤退ボスの多さ
(序盤から『強制的に'HPが○○以下or一定のターン後'に撤退するオリボスと戦う』ステージが2-3回登場する。
しかも、機体性能の都合上, 'ボスのHPを残したまま退場イベント発生' という形になりやすい <※>。
⇒ボスを倒す達成感に浸れず、毎回HPを減らすだけの作業を強いられる(当然,アイテムや資金も得られない)。
<※1週目では絶対に撃墜できない(もしくは撃墜が困難な)状況,LV,性能に設定されていて、寸止めで逃げられるため、
プレイヤーは何度も 言い知れない敗北感を味わう事になる。> )
<微妙な点(賛否両論点)>
・前作のギャグシナリオを彷彿とさせる一部のノリ、”ボランティア部”の持ち上げ
(頻度は減ったが、学園関係者の恋愛話になるとすぐに両者を茶化しだしたり,ハイテンションで騒ぎ出すような、第3次Z固有のキャラ改変は健在。
男女カップリングを意識する掛け合いが戦場,日常問わず頻繁にあり、ラブコメ住人と化した真ゲ竜馬や、
オリキャラの女先生に夢中になる版権キャラ、といった描写も時折見られる。
また、学園ギャグをやる為の独自要素に過ぎなかった”ボランティア部”が,シリアスパートにまで引き上げられ、ボランティア部出身者だけが「何の見返りを求めずに戦ってきたから強い」と特別視されている。)
↑"ギャグ時空の便利屋"と"シリアスな侵略者との戦争"を同列に並べて語るのは何か違う気がする…
【オリジナル関連】
まず、主人公のヒビキは、間違いなく時獄篇より好感触なキャラクターになっていると断言できます。
『ヒビキファンクラブの発覚 /身体能力を強化するブーストアップの必要性(素で竜馬達の乱闘に混ざれるのになぜ?) /自然を守る狩猟行為にも関わらず「Gハンター」という称号がある謎のビーストハンター設定 /フルメタの恋愛会話の覗き見 /少々大袈裟な主人公への哀れみ描写(涙を流すor目を潤ませる,超A級超能力者でも精神崩壊するほどのトラウマ) 』等、
不満点は確かに多いのですが、口汚い煽り台詞やハイテンションな英語台詞は激減していますし、後継機イベントではオリジナル主人公の集大成ともいえる熱さを魅せています。
また、ひたむきで一途な側面が前作以上に強調され、過去や目的,信念もはっきりするので、感情移入も格段にしやすいです。
ただ、主人公以外の味方オリジナルに関しては、今作でも魅力を感じませんでしたね。
パートナーのスズネ先生は,歴代主人公達に役割を取られていますし、エロネタに頼ってばかりでボランティア部で慕われる理由付けが弱く、人間性の表現が不十分です。
DトレーダーのAGはゲームの仕様上不可欠な存在の癖に、女性陣へのセクハラはもちろん,悩みやコンプレックス,忘れたい過去 を茶化して嘲笑ったり、嫌味を込めた皮肉・洒落・(ネット,他作品ネタを含む)メタ発言,パロディを相変わらず会話に混ぜてくるので、非常に煩わしく,不愉快でした。
一方、本作の敵オリジナルは,"スケールの拡大と伏線回収,話数稼ぎの為に作られたような存在"という印象で、
作中の不快感は凄まじいものがあります。
全体のおよそ8割(1話分=1回,計51回)もオリジナルユニットが出演し,中ボスや大ボスとの戦闘回数が非常に多い(6回以上戦うネームド:Z1-Z3時→各0~1人、Z3天→6人)だけでなく、
-ラスボス級の3回行動スキルを独占,安売り [露骨なオリジナル優遇(版権ボス達は2回行動止まり…) ]、
-版権作品内の戦争を全てオリジナルありきにした強引な展開 [単なる責任転嫁]、
-自軍の感情に任せた罵倒,挑発や敵の戦力を甘く見て無策で正面突撃させる指揮官(ゼロ,スメラギ等)の無能描写 [間接的なオリ敵の持ち上げ]、
-小物臭丸出しの大ボス(例.敗北後の開き直り,負け惜しみ逃亡、命乞いや逆切れ)
など、各所でヘイトを誘発してくる作風となっており、私にはとても耐えられませんでした。
敵リアクターは成長ドラマが終わっている連中ばかりで見応えがなく、ラスボス勢は全知全能の割に主義主張態度が一々ブレ過ぎて魅力を見出せず、とやはり1作に詰め込みすぎて失敗している感が否めません…。
≪まとめ≫
前作が前作なだけに過度な期待はしていませんでしたが、大体他のレビュアーと同じような感想です。
長年追い続けたシリーズの顛末に虚無感,徒労感ばかりが残り、スパロボへの熱意が一気に冷めてしまいました。
それに,スパロボのオリジナル(2次創作のオリキャラ)に妙な嫌悪感を抱くようになりましたし、得られるものは少なかったです。
…発売前後のゴタゴタを見てると制作側に様々な事情があったのでしょうし、深くは問いません。
とりあえず、無事にZシリーズを完結させたスタッフ一同に「お疲れ様」という言葉を贈ります。
というか、心情的にこれしか言いようがありません。
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GOOD!
シナリオ
Zシリーズの完結編だけあってスケールが壮大。
地球圏周辺だけではなく、果ては銀河中心まで戦いの場が広がります。
序盤~中盤の地球解放を求める戦いや終盤の銀河存亡をかけた戦いについて、プレーヤーの部隊だけではなく、裏では様々な部隊が戦っている表現がありシナリオの熱さは前作以上に感じました。
スキル
新しく追加されたパイロットスキルが面白い。
戦術待機のスキルは、いままで突き進む一辺倒だった戦術に待機という新たな価値を見出しましたし、地形効果2倍のスキルは、戦う場所を決めるうえで地形の重要性を増しました。
スキル自体の大きな見直しはなく幾つか追加されている程度なのですが、良いエッセンスになっていました。
爽快感
これまでの作品では、終盤雑魚敵のHPばかりが増え、戦えるユニットが限定されてくるのですが本作では、シナリオ上の強化により戦艦でさえ終盤の敵と戦うことができます。
中盤、数匹現れるだけでヒーヒーいいながら戦っていた敵をなぎ倒せるようになるのは大変爽快でした。
BAD/REQUEST
ガイダンスが不親切
ゲームの基本操作や基礎知識を学ぶガイダンスシナリオですが、言われるのは、困ったときはセレクトボタンとわからないことはレクチャープレートだけでいきなり何の操作ガイドもないまま放り出されます。
肝心のレクチャープレートも新要素の説明だけで基本操作の説明は全くありません。
例えば、どれが味方機なのか。精神コマンドとは何か。P武器とかなにか。など全然わかりません。
シリーズ物の最終作なので、あまり新規ユーザの取り込みを図るものではなかったのかと思いますが、あれではまったくスパロボを遊んだことのないユーザは何をしていいのかわからないのではないかと思いました。
COMMENT
Zシリーズは地獄篇からプレイ。クリアー回数は1回。
破界事変以前の話もでてきますので、基本的には過去のZシリーズ作品はプレイ推奨なのだろうなと感じましたが個人的には十分楽しめました。