GOOD!

・パズル調合
　今作で新たに追加された要素。テトリスのように組み合わせて調合をするようになりました。個人的にはアリだと思います。同じような素材でもブロックのサイズや配置の順番、置き場所などによって頭を悩ませ、上手く上位の特性を引き出せたときのしてやった感が気持ちいい。釜によって特性があるので、慣れてくると簡単に引き出せるようになります。もしかしたらパズルが苦手な人は面倒と感じるかもしれません。

・世界
　新シリーズということで、つかみが気になっていましたが杞憂でした。キャラもしっかり立っていますし、アーランドの王国、黄昏の崩壊した世界ときて、今作の片田舎感。新鮮な気持ちで始めることができました。
　話す本と出会い徐々に事態に巻き込まれていく感はワクワクします。ただ、知識の大釜に到達するところでちょっとわざとらしかったのが残念だったかな。
　期限がないのでダラダラするのかと思いましたが全然そんなことは無く、ちょっと外に出たり、調合したりして街に出ると、イベントがこれでもかと起こります。目標は常に提示されているような状態になるので困ることはないでしょう。
　そういえば、伏線はほとんど回収しちゃったような気がしますが、このシリーズ続くんでしょうか…

・グラフィック
　アニメ調の3Dモデル。キャラ絵の写し身のようです。携帯機でこのモデルを表現できるというのが驚きです。ちょっとしたリアクションなどもヌルヌル動くので躍動感が伝わってきます。これを再現するだけでも凄いのに髪を動かしたりと、スタッフのコダワリが伝わってくるようです。

・音楽
　聴いた瞬間に、「あぁ、アトリエだ」とすぐ分かるのが凄いですね。ほんわかしているというか。場面場面でシーンを盛り上げてくれます。
　また、ちょくちょくはいるキャラのつぶやきも一緒に冒険してる感を盛り上げてくれます

・難易度
　これまでアトリエシリーズをやったことがある人であれば本作はとても簡単です。前シリーズまでだと、大型の敵や1ランク上の敵とであったときの絶望感、素材集めと調合頑張ろうという流れになっていましたが、今作は特に素材吟味をしたりせず適当に作ったアイテムで強敵の噂やドラゴンなどの中ボスクラスが初見でも余裕で倒せます。アトリエ初心者の取り込みを考えるとちょうどいいのかもしれません。ベテランの人はHARDがオススメです。

BAD/REQUEST

・調合アイテム
　今作最大の残念な点。調合で作りこんだアイテムに凄みが無いです。自動エリキシルやタウゼントブリッツ、無限メテオールみたいな、普通に作るとイマイチなのに作りこむとバランスブレイカーになるのがアトリエ調合の面白さだと思っているんですが、今作は攻撃も回復もイマイチです。
　じゃあ、調合がダメダメなのかと言うとそうでもありません。今作の調合は装備のためにあると言っていいでしょう。武器防具アクセを作りこむと通常攻撃で爆弾の数倍のダメージが出ます。一応、反則恒例の特性・一撃必殺はあるものの、無限に使えなかったり、そもそも前述の装備で適当に殴れば中ボスでも1ターンなので…

・バトル
　本作は回復手段がイマイチなこと、強敵がタイムカード型なこともあって、持久戦は不利です。速攻が最善策なので、アイテムやスキルで工夫する余地が少なめなのが残念でした。

・レベル
　今作はキャラ20、調合50が最大なのですが、RPGとしてはちょとと残念な感じがしました。やはり成長というのはRPGをやる上で楽しみの一つだと思います。キャラレベルはかなり序盤でカンストします。一応、その後は経験値を溜めてステータスに割り振れたりするのですが、レベルアップの気持ちよさはないですね。調合は新しいアイテムを適当に作ってるだけでカンストします。

・ロジーさん
　今後のシリーズでもしかしたらこの意見は覆るかもしれませんと前置きをして。
　別シリーズのキャラが別人として出てくるのは違和感が…。ロジーさんが錬金術を知らず鍛冶屋として存在することが、エスカロジーをやっているが故に違和感があります。会話するたびに「あなた錬金術知ってるでしょ！」とツッコミをいれたくなります。パメラのように同じ役割ならいいんですけどね。
　もし、この後○○の錬金術のやりすぎで世界が崩壊して、黄昏シリーズに繋がるのであれば得心なのですが。

COMMENT

私はアーランドシリーズからアトリエを始めたのですが、絵が可愛い、3Dでも可愛い、サブキャラも愛くるしい、オジサン渋すぎぃ、と世界観にどっぷりはまれるのでとても好きなゲームです。今作は新シリーズ1作目ということで軽めの内容になっていますが、ちゃんとアトリエの楽しさは健在です。調合をそこまで頑張らなくても進められるので初心者の方もぜひ手をとっていただきたいですね。